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第180回通常国会

野田総理は、今国会冒頭の施政方針演説の中で、中間層の復活を訴えました。 中間層は、我が国の経済成長に大きな役割を果たした製造業の発展とともに拡大し、かつて国民の9割が中流意識を感じていた時代がありました。 しかし、押し寄せるグローバル化の流れや新興国の躍進の中で、我が国の製造業はかつての輝きを失いつつあります。 その結果、企業の海外展開により国内産業の空洞化をもたらし、雇用の減少と賃金の低下により、中流階層から低所得者層への移行が拡大しました。 日本の成長を支えた中間層をどのように復活させるかが日本の将来にとっても重要な課題となってきます。 行き過ぎた自由経済は少数の富裕層だけが勝ち組となり、国民全体は豊かにならず、これ以上の成長よりも、むしろ所得の再分配により、格差の是正を先に行うべきという考えがあります。 しかし、誰もが豊かさを実感し、充実した国民サービスを享受するためには、それなりの経済力は不可欠で、そのためには新たな成長戦略をすすめ、日本の活路を見出していく必要があります。 医療やサービス業といった新たな成長産業、中小企業による日本が誇るものづくり技術力などを生かし、雇用や賃金改善によって、もう一度中間層の復活が望まれます。 官僚主義は、我が国の高度経済成長と国民に対する利益の分配に大きな役割を果たしてきました。 しかし、一億総中流から20年余り、バブルがはじけ長引く不況やリーマンショック等様々な要因からなるデフレの中で、これまでの利益の分配や国民サービスは行き詰まりをみせました。 『このような状況を打破し、これまでの古い政治体制を変える必要がある。そのためには政治のリーダーシップが必要だ。』誰もがそう信じ、大きな期待をもって政権交代が実現しました。 しかし、期待とは裏腹に衆参のねじれにより、国会の意思で重要な案件が決められないといった国会の機能低下に陥っています。 国会審議を活性化させ、政治主導による政治の実現について反対する人はいません。しかし、官僚主導を排除しようとする余り民主党が野党時代に官僚答弁はけしからん、国会答弁は大臣のみに限るといった厳しい縛りをかけたことにより、結果として総理をはじめ、閣僚は国会審議に忙殺され、政策を練ったり調整したり、考えたりする時間が奪われました。 野田総理が自民党の歴代首相の演説を引用して、政策協議を呼びかけても、自民党政権時代に受けた仕打ちは簡単に許されるもではありません。しかしこれでは、政権交代の度に、「やられたらやりかえす」ことが繰り返され、政治が益々国民から遠いものとなり、誰にとっても得にならないことは明らかです。 民主党自身が今の苦しみを教訓として悔い改め、協力と信頼の政治を取り戻していく必要があります。 もはや待ったなしで、我が国が解決していかなくてはならない課題が山積しています。 社会保障と税の一体改革は、急速な人口減少・少子高齢化の進展する中で、あらゆる世代にとって公平で将来にツケを回さない仕組みを国民全体で考え、持続可能で安定した制度を築いていかなくてはなりません。 賛成反対様々な議論がある中で、国民から信託された与野党の議員が責任をもってその職責を果たすことこそ古くて新しい政治主導ではないかと思います。

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