今日は秋分の日。
お彼岸の中日です。
朝夕はめっきり秋らしくなりましました。
今日は昼と夜の長さが等しい日です。(実際は昼の長さが14~16分長いですが。)「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったたものです。
この言葉は季節の移ろいを的確に表しています。
農業で見れば、春彼岸は、種まき、秋彼岸は、収穫の時期です。
彼岸の中日は、以前お話しした、「中庸」という意味も込められています。
仏教的には、「苦」、「楽」にとらわれない、偏りのない立場を重んじると言うことです。
また、彼岸という言葉には「数々の煩悩に打ち勝ち、悟りの境地に到達できるように、仏道の修行を積む期間」という意味を持ちます。
「中日」は太陽が真東から出て、真西に沈む、よって、この日に沈む太陽を拝むことは、西にある「極楽浄土」に向かって拝むことになる。と言われています。
お彼岸という期間は、当然仏教を基本にあるものですが、他の仏教国にはない日本独自の習慣です。
長い時間をかけて、ご先祖様を供養し、敬い、太陽を中心とした自然崇拝「日願」と仏教の彼岸とが「結びついたもの」ではないのでしようか。
春の彼岸には「ぼたもち」をお備えし、秋の彼岸には「おはぎ」をお供えする。
春の牡丹の咲く時期に作るのを「ぼたもち」、秋の萩の咲く時期に作るのを「おはぎ」と作る時期による名称の違いです。
ぼたもちがつぶ餡でおはぎがこし餡というのは違うようです。小豆の貯蔵方法が確立されていなかった時代は秋の小豆の収穫して皮ごと使える「おはぎ」にはつぶ餡、冬を越して春の「ぼたもち」には皮を除いた「こし餡」を使うのが定説です。
私は「つぶ餡」を使った和菓子が好きです。心からご先祖さまを敬いご恩に感謝しながら「おはぎ」を食べ、日本の食文化の深さを改めて感じました。
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